Plan 9とGo言語のブログ

主にPlan 9やGo言語の日々気づいたことを書きます。

Go

Goで非推奨(Deprecated)や撤回(Retracted)を明示する方法

Go

最近のGoには、関数やパッケージを非推奨と扱う方法があります。まとまっていると便利かなと思うので、種類ごとにまとめてみました。GoDocコメントを多用するので、GoDocを書き慣れていない場合は以下も参考にしてください。 blog.lufia.org 関数と型を非推…

Goの型パラメータを使って型付きバリデータを作っている

Go

型パラメータ(generics)とerrors.Joinを使ってバリデータを作っています。 github.com 経緯 Goで値のバリデーションを行う場合、有名なライブラリには以下の2つがあります。 go-playground/validator go-ozzo/ozzo-validation go-playground/validator はよ…

GitHubの複数リポジトリで共通したワークフローを(ある程度)まとめて管理する

TL;DR Reusable workflowにタグを付けて、参照する側のリポジトリはDependabotなどで更新するといいと思う リポジトリごとにDependabotのプルリクエストをマージする手間は必要になる GitHub Actionsのscheduleトリガーでcron式を書けるが、60日以上更新がな…

Goでホスト名とポート番号の操作をするときはnetパッケージの関数が使える

Go

標準のnetパッケージには、ホスト名とポート番号を操作する関数がいくつか用意されていますが意外と知られていないようなので、便利だけどあまり知られていない関数を3つ紹介します。 TL;DR Goで、pathの結合はfilepath.Joinを使えというのは広まっている気…

Goで実装したアプリケーションのメトリックをOpenTelemetryで計装する

これはOpenTelemetry Advent Calendarの14日目です。 qiita.com どんな話がいいかなと考えていたのですが、ここでは「アプリケーションとOpenTelemetry Collectorがどのように関わってメトリックを(Prometheusなどの)バックエンドサービスに送信するのか」を…

Goのコードを書きながらAcmeエディタの基本を覚えるチュートリアル

AcmeエディタはPlan 9のためにRob Pikeによってデザインされたエディタで、現在はUnixにも移植されています。慣れると非常に快適なんですが、既存のエディタとは操作感が全然違うので、初見では何をすればいいのか分からないとよく聞きます。なので、この記…

Goの型や関数定義を検索するコマンド

9fansを見ていると、Rob Pike氏が、Goの型定義や関数定義を検索するコマンドを紹介していた。 [9fans] Codebase navigation and using tags files in acme 実装 上記によるとコマンドは4つ。 bin/f カレントディレクトリにあるソースコードから関数定義をgre…

labstack/echoのv4.6でRequestLoggerWithConfigを使う

Go

labstack/echoには、以前から middleware.LoggerWithConfig が存在していて、リクエストログのカスタマイズがある程度は可能でした。公式のLogger Middlewareドキュメントより引用します。 e.Use(middleware.LoggerWithConfig(middleware.LoggerConfig{ Form…

Goアセンブリの書き方

Goアセンブリの書き方からビルド方法までを一通り調べました。Goアセンブリを書いたことのない人がコードを書いてリンクできるところまでは一通り書いているつもりですが、Goアセンブリの言語仕様を網羅してはいないので、興味があれば最後に書いた参考情報…

Google Cloud Client Library for Goでのリトライとエラー

Google Cloud Client Library for Goはデフォルトでリトライするので、あまり意識する必要はないと思いますが、場合によってはリトライを細かく制御したくなることはあるかもしれません。この記事では、リトライのために必要そうなオプションをまとめました…

go getだけでコマンドのバージョンを埋め込む

Go

2022年8月、Go 1.18対応版にアップデートしました 久しぶりのGoネタです。Go 5 Advent Calendar 2020の18日目が空いていたので書きました。 Goで実装されたコマンドでは、ビルドした時点のバージョンを埋め込むため以下のようなMakefileを用意することがある…

Go関連の比較的新しいTips

Go

READMEにpkg.go.devのバッジを貼る godoc.orgはpkg.go.devに移行していくことが告知されているので、新しいプロジェクトではREADME.mdに貼っているバッジを移行しましょう。pkg.go.devのURLやバッジは // バッジ https://pkg.go.dev/badge/<package path> // リンク https:</package>…

OpenTelemetryメトリックにObserverとResourceが追加されました

以前の記事で、OpenTelemetryでメトリックを記録するを書きましたが、現在いくつか変更が入っています。細かい型名やメソッド名が変わったものは除いて、大きめの変更点をまとめました。 Observerの追加 以前までは、メトリックの種類は Measure - 複数の値…

Go 1.14でシステムコールがEINTRエラーを返すようになった

Go

Go 1.13までのゴルーチンの切り替えは、チャネルの送受信やシステムコール呼び出し、関数呼び出し前にコンパイラが暗黙的に挿入する処理などによって行われていました。そのため、上記の切り替わり操作を全く行わないループなどがあれば、そのゴルーチンがず…

Goモジュールでツールもバージョン管理する

Go

Goモジュール管理下では、プロジェクトで使うGo製ツールのバージョンも管理できます。今までの経験では、ツールのバージョンが上がって困ることは記憶にないですが、とはいえ2018年5月ごろにprotoc-gen-goが大きめの変更を入れたこともあるので、バージョン…

GAE第2世代で実装方法はどう変わったか

久しぶりにGAE/Goで自分用サービス作ったとき、第1世代(Go 1.9まで)と全く違っていて混乱したので自分用メモ。 DatastoreがCloud Firestoreになった 以前はAppEngine専用のDatastore APIを使っていたが、Cloud Datastoreを経て現在はCloud Firestoreを使うよ…

opencensus-goでPlan 9用のmackerel-agentを作っている話

この記事はMackerel Advent Calendar 2019の12日目です。 公式に提供されているmackerel-agentはGoで書かれていて、Windows、Linux、macOSなどに対応していますが、Plan 9には対応していません。個人のサーバはPlan 9が動作しているし良い機会なので、opence…

意外と難しいos/execの話

Go

Goのos/execパッケージは、別のコマンドを扱うためのパッケージですが、使い方を間違えたり、気が散っていたりするとリソースリークを引き起こす可能性があります。こないだリークするコードを目にしたので、どういった理由なのかも含めて紹介します。ここに…

Goでファイルの存在確認

Go

Goでファイルの存在確認について、インターネットではos.Statの戻り値がエラーかどうかを判定する方法が紹介されていますけれど、os.Statはファイルが存在する場合でもエラーを返すことがあるため、この方法では正しく判定できないケースが存在します。また…

GoのPrintfでカスタムフォーマッタを使う

Go

Goの fmt パッケージは、%s や %3.4f のような書式を使えます。基本的にはCと同じですが、%#v や %T などGo固有なものもあります。書式は基本的に %[flag][width][.precision]{verb} のように分かれていて、それぞれの数値は幅や0埋めなどを指定します。{ver…

http.RoundTripperでHTTPクライアントを拡張する

この記事はQiitaで公開されていました GoでHTTPリクエストを行いたい場合、一般的には net/http のhttp.Getやhttp.Postを使うことになると思います。もしくは少し複雑なリクエストする場合、http.NewRequestを使うかもしれません。 net/httpの公式ドキュメン…

Go 2のgenerics/contract簡易まとめ

この記事はQiitaで公開されていました 2020年8月追記 この記事は2018年頃に出てきたGoのジェネリクスに関するドラフトを読んで、個人的に理解した内容をまとめたものです。2020年時点ですでに、contractの代わりにinterfaceが使われるなど、十分に内容が古く…

GoDocドキュメントの書き方

この記事はQiitaで公開されていました Goでドキュメントを書くとき、一般的にはGoDocを使うと思います。GoDocはシンプルにみえて、実際は色々な書き方をサポートしていますし、ブラウザで単純に表示する以外の読み方もあるので、一通りの方法をまとめてみま…

golang.org/x/oauth2で色々な認可フローや方言に対応する

この記事はQiitaで公開されていました OAuth 2.0クライアントの実装 golang.org/x/oauth2を使ってトークンを発行する際に、複数の認可フローや方言があるけれど、どうやって実装するんだろう?と思ったことを調べました。OAuth 2.0自体については、OAuth 2.0…

Go & Versioning(vgo)を読んで大きな変更が入ったなと思った

この記事はQiitaで公開されていました このQiita記事は、Go & Versioningで掲載された一連の記事を読んで、自分なりのまとめと感想です。私の周りはあまり騒いでないけど、これ感覚的なものが大きく変わるなあ、と思ったので、主に表面上に現れる変更をまと…

golang.org/x/sync/semaphoreを使ってゴルーチンの同時実行数を制御する

この記事はQiitaで公開されていました 特定の処理をゴルーチンで並列実行したいけれど、サーバの負荷等を考慮して、同時実行数の上限を設定したい話です。元ネタの記事では、チャネルやsync.Poolを使って実現していて、すでに十分シンプルなのですが、x/sync…

Go+goyaccでシェルを実装する

この記事はQiitaで公開されていました この記事は、Go2 Advent Calendar 2017の17日目です。 特にこれといったネタがなかったので、goyaccを使ってシェルを実装してみました。 何をしたのか Linux/macOSなどのUnix系OSには、bashやzsh、fishなどあります。こ…

TimeoutHandlerでnet/httpのリクエストをタイムアウトさせる

この記事はQiitaで公開されていました 素直な実装 特に何もしない場合、net/httpはタイムアウトしません。以下のサーバにHTTPアクセスをすると、1分後にhello!というレスポンスを返します。 package main import ( "log" "net/http" "time" ) type handler s…

Goでサブディレクトリを含むProtocol Buffers定義ファイルを扱う場合の上手な書き方

この記事はQiitaで公開されていました 問題 Goは、$GOPATH/src/ 以下にパッケージのソースコードを置くルール。自分で書いたコードも例外ではないので、以下の例では、自分で書くコードを $GOPATH/src/example.com/app に置いている。 $GOPATH/ └ ─ /src ├ ─…

golang.org/x/sync/singleflightで重複呼び出しを排除する

この記事はQiitaで公開されていました ユーザ操作などで、同じAPIを同時にリクエストされたけれど、例えばGETメソッドの場合は結果もほとんど同じになるので、リクエストを1回にまとめてしまいたい場合は少なくないと思います。 または、期限付きの認証トー…